築130年の伝統構法の家も、減築しながら耐震・断熱し、令和仕様に生まれ変わりました。耐震・断熱についての詳細は耐震リノベ・断熱リノベの各ページをご覧ください。
海から近い地域のため、錆びやすい材料は使えません。
そこで今回は焼杉を中心に、玄関まわりは椹(さわら)、その他はジョリパットという材料を使いました。
焼杉は、杉板を焼いて表面を炭化させることで耐久性を高めた材料です。劣化しづらくしている、と言った方が正しいかもしれません。更に防虫効果や防腐効果、湿度を一定にするなどの効果もあると言われています。特に瀬戸内地方では、焼杉を使った家が今でも多く見られますが、これは「焼杉は潮に強い」という特徴があるからです。今回は共栄木材「モダンブラック」を使用しました。
玄関まわりに使用した椹は、水に強い木材です。「ひのき風呂」は有名ですが、実はさわらもよく使われています。桶などに使われることも多いのが椹です。今回はお好みの色に調色し、使用しています。
ジョリパットとは、種類も塗り方も豊富なアイカ工業製造の塗り壁材です。デザイン性はもちろん、耐久性にも優れています。
焼杉、椹、ジョリパットという三者を組み合わせることで、まとまり良く温かみのある仕上がりになっています。
元々大きなお家でしたが、減築して形を整えることでスッキリとしたシルエットになりました。破風に取り付けた手作りの妻飾りがポイントです。