ユニークなリノベーション事例満載のROY。お勧め作品をご紹介します。

こんにちは、marikoです。毎年開催される「リノベーション・オブ・ザ・イヤー」（ROY）。全国各地からユニークな作品がたくさん集まるので、毎年とても楽しみにしています。今日はその中から面白いなぁと思った作品をいくつか紹介したいと思います。

リノベーション・オブ・ザ・イヤー（ROY）とは

リノベーション・オブ・ザ・イヤーは、リノベーションのその年の優秀作品を決めるアワードです。作品の価格帯ごとに、①800万円未満、②1500万円未満、③1500万円以上、④無差別級　という4つの部門に分かれており、一次審査は一般の方からの「いいね」数などを元に選考されます。2025年は、全206点の応募作品の中から60点が一次審査を通過し、「入賞」となりました。12月11日(木)に行われる授賞式では、この60点の入賞作品の中からさらに、グランプリ・各部門最優秀作品賞・特別賞などが発表されます。

ちなみに、リノクラフトの施工事例【 saṃtati（サンタティ）〜他人間相続〜】は、2024年の③1500万円部門最優秀作品賞をいただいています。2025年は【 Vicke 】（ROYタイトル「ガリバーを解き放て！」）【 Access Base 】（ROYタイトル「路地裏民泊～時の糸を紡ぐ～」）の2作品をエントリーし、みなさまの「いいね」のご協力のお陰様で、どちらも入賞をいただいております。

2025年お勧め作品

それでは！さっそくお勧め作品をご紹介したいと思います。まずはイチオシ作品から。

◎「棲み分け断熱」という、暮らし方◎

上記作品は、宮崎県日南市の paak design 株式会社による、②1500万円未満部門の入賞作品です。 paak design さんは、設計デザインのノウハウを軸に、地域資源を活用した4つの事業（空き家推進・古物再生・空き家活用・地域ものづくり）に取り組み、循環型しくみづくりの推進を図られている会社です。

今回の作品はタイトルが物語っているとおり、リノベーションにおける「断熱」の新しい提案です。リノベーションを行う際、築古建物の良さのひとつである自然との調和と、耐震・断熱などのハード面を疎かにできないというジレンマがあります。そこで、生活のコアであるLDKには耐震・断熱改修を行い、水まわりには断熱改修、その他の部分には敢えて行わないことで、『厳しい季節はシェルターで守られ、心地よい季節は家全体で自然と一体になる』という暮らし方が叶いました。情緒を残しながら安心安全、さらにコストセーブに繋がるというのは、価格高騰の昨今、リノベの可能性を広げてくれる、まさにこれからの時代に必要な在り方だと思います。「棲み分け断熱」という名付けがまた素敵です！ぜひ今後弊社でも提案していきたい考え方です。

上の写真左が耐震・断熱を施したLDK。右側の和室は、敢えてそのままの情緒を残した空間です。

◎ワークエンゲージメントと採用を変えた工場オフィスの大転換◎

こちらは④無差別級ということで、個人宅以外のリノベーション事例になります。大阪の老舗リノベーション会社株式会社シンプルハウスさんの作品です。シンプルハウスさんは個人宅が中心の会社ですが、この作品は、オフィスリノベーションの新しい提案です。
精密加工の老舗会社が、若者の製造業離れや人材不足という課題解決のために選んだのは、「人が集まりたくなる職場に変えよう」という、オフィスの全面リノベーション。昔ながらの工場然とした雰囲気は、効率的ではあっても、社員同士が自然に交流できるような場所は少なかったようです。社内アンケートやヒアリングから、ワークスペース（木質系でリラックス）、ラウンジスペース（大型キッチン）、アクティブエリア（筋トレできる）、遊びエリア（ゲームでバトル）、ミーティングルーム（集中できる）などを設け、「この会社で働きたい」と思ってもらえる空間が完成したとのこと。

昔ながらの工場然とした会社は日本中にあると思います。その良さももちろんありますが、人手不足の今、リノベーションすることで「ここで働きたい！」と思える魅力的な空間になるというのは、まさにリノベの在るべき姿だと思います。