みなさんこんにちは。豊橋市にあるリノベーション専門会社 リノクラフト株式会社のHikariです。先日東京へ行った際に立ち寄った、日本橋兜町にある食の複合施設「BANK」をご紹介します。

かつて銀行が入っていた建物をリノベーションして生まれ変わったこの施設には、至る所に当時の面影が残っていました。まずは、外観。コンクリートと鉄骨の素材感が際立つ、力強い佇まいの建物からは銀行当時の威厳が感じられます。エントランスには、「兜町に集う人々の憩いの場となるように」という願いを込めて、樹齢推定1000年のオリーブが植えられています。

館内は、ベーカリー「bank」、ビストロ「yen」、コーヒーショップ&バー「coin」、フローラルデザインショップ「fēte」という銀行にちなんだ名前の4つの施設が一体となっています。エントランスを入ってすぐに目を引く藁のペンダントライトが、無機質な印象をもつ店内に温かみを添えています。

こちらは、ベーカリー「bank」。むき出しのコンクリートや収納の鉄パイプから感じられるインダストリアルな洗練された雰囲気と、年季の入った床材が醸し出すアンティークな雰囲気が絶妙にマッチして、居心地の良い空間が広がっています。R状に設けられたカウンターは当時の銀行窓口を彷彿とさせるデザインで、懐かしさを感じる方もいるかもしれません。

B1には、コーヒーショップ&バー「coin」とフローラルデザインショップ「fēte」があります。「coin」では木の素材感を存分に感じながら、昼間はコーヒーを、夜はお酒もいただくことが出来ます。間接照明の明かりに包まれ、時間を忘れてゆっくりすることが出来ました。また、「fēte」はショップ丸ごとかつて使われていた大金庫の中に、、写真に写すことはできませんでしたが、ドライフラワーの隙間から金庫の扉が見え、斬新なアイデアが空間にアクセントを加えていました。
時代の移り変わりとともに多くのものがなくなってしまう中で、当時の面影を残したまま新たな価値観を生み出すことができるのは、リノベーションならではの魅力だなと改めて実感しました。また、実際に足を運んでみると、写真だけでは感じきれない細部へのこだわりや空間全体の雰囲気など新たに発見できることが多くあります。こうした発見を今後のアイデアに活かしていきたいと思います。