こんにちは、リノクラフト今泉です。
リノベーションや家造りをされる方にとっての未来予想図、それはパースや図面などのプレゼン資料です。それは、設計・デザインを手がける私たちにとっても大切なものです。
でも、現場で施工する上で大切なもう1つの未来予想図、”墨”です。
店舗建物の共用部から少しだけセットバック(後退)したところに設ける玄関と、外壁のライン。最初は「この辺りに玄関が出来て外壁で…」っと説明していたのが、ズバリ玄関でしょう!ズバリ外壁下地のラインでしょう!と、未来予想が具体的になってきます。
拡大すると、
下地を起こすライン、外壁を貼り付けるラインなど材料や施工方法を加味して線が入ります。でも、鉄筋コンクリートのマンションは建物の性質上、柱などの形状や寸法が不安定なのです。今までの建物の構造体を目安にラインを引いてしまうと歪んだ部屋の出来上がりになってしまいます!
そこで頼れる味方(?)レーザーレベルくん。水平垂直はもちろん、直角も縦横無尽に赤いレーザー光線で照らしてくれます。
中央に水平方向に走る赤いラインは、レーザーレベルくんの仕事です。ずっと機械を光らせる訳にも行かないので、ここに”墨付け”をすることで、将来、部屋が出来た時の床から1メートル上ですよ。と、現場の職人さんに伝えています。通称:メーター墨です。
実はリノベーションの現場では、昔の職人さんが入れた墨が出てくることが多々あります。機械精度の問題なのか誤差の大きい墨もあれば、お見事!と言えるような精度の墨とさまざまです。古い墨をみていると、当時の職人さんの声が聞こえてくるようで感慨深いです、まるで過去の未来予想図です。