ロゴ

お気軽にお問い合わせください

フリーダイヤル
TEL:0800-700-9210
受付時間 9:00-18:00(日祝定休)

リノクラフト
BLOG
/
/
戸建リノベで気になる耐震性能、補強実例を図面を交えて説明します。

戸建リノベで気になる耐震性能、補強実例を図面を交えて説明します。

みなさん、こんにちは!愛知県豊橋市で性能向上を含めた戸建リノベーションを行っているリノクラフト株式会社の今泉です。今回のブログは気になる耐震リノベのお話。

もともと和室だった場所は天井と床をめくれば土台と横架材に手が届くので筋交いによる補強を行い易い。既存の筋交いを金物で補強しつつ、逆方向の筋交いを追加すれば良いので少しの工夫で性能向上が図れる。
元々、和室だった場所に筋交いを追加している。壁の外周側にも既存の筋交いが設けられていた。

実家や持ち家のリノベーションを検討されている方にとって、気になるポイントの上位に耐震性能があるかと思います。安心して暮らすために、、、あれこれ考えていると建替など新築にしたくなるかと思います。でも、しっかりと設計施工すれば耐震性能は十分な水準まで向上させられます。

最初にBeforeの1階図面をご覧ください。

現況を確認の上で作成した復元図面。微妙に耐力壁が足らず、現在の計算では僅かに壁量不足となってます。
設けられている耐力壁が少し足りていなかった

こちらは解体後に現地で実際に存在していた筋交いの位置と仕様を確認の上で作成した1階平面の復元図。当時の建築確認では問題なかったのですが、現在のソフトウェアで計算すると僅かに壁量(建物の強度を司る要素)が足りていません。直ちに問題が起きるわけではないのですが、できれば現行の耐震基準に近い性能にしたいのが人情ですね。

全体に水平方向の壁量が不足していたので適宜、筋交いをバランス良く増やし、既存の筋交いも金物で固定するなど耐震性能の向上を図った。
空間に広さを持たせながら壁量を増加させている

こちらはリノベーションの間取り変更に合わせて耐力壁を増やした1階図面。元々、存在していた筋交いを活かしながら不足している壁量を追加することで、無理なく耐震性を向上させている。特にBeforeとAfterでの比較では剛芯(図面では中央部にある青い丸印)がより建物の重心(建物中央の赤い丸印)に寄っており、偏心距離が小さくなっています。これが建物に揺れが加わった時のバランスに影響するのです。

現況を確認の上で作成した復元図面。微妙に耐力壁が足らず、現在の計算では僅かに壁量不足となってます。
間取りありきで耐力壁が設けられており、少し壁量が足りていない。

こちらも解体後に現地で実際に存在していた筋交いの位置と仕様を確認の上で作成した2階平面の復元図。壁という壁に満遍なく筋交いが設けられていましたが、惜しいところで壁量不足であった事、平成最初期の建物のため筋交いの金物固定がなされておらず、補強の必要性がありました。

全体に水平方向の壁量が不足していたので適宜、筋交いをバランス良く増やし、既存の筋交いも金物で固定するなど耐震性能の向上を図った。
横架材の配置も考慮し、外周の壁に耐力壁を配置した。

そして最後に、こちらもリノベーション後の間取り変更に合わせた耐力壁を増やした2階平面図。間取りの変更を行っており、建物に加わる力が確実に地盤に伝わるよう、基礎コンクリートのある外周部分を中心に耐力壁を設け、偏心距離が小さくなるようバランス調整も行い、耐震性能の向上をさせました。

これらの工夫から耐震等級2相当の壁量を確保することができました。ちなみに、耐震等級2は耐震基準の1.25倍以上とされ、避難所などに指定される公共施設に近い強度を持つことにもなります。

これからの時代は安易な建替など新築の建物は環境負荷が大きく、何よりお財布にも優しくありません。工夫されたリノベーションは手の届く良質な暮らしにつながります。お住いのリノベーションや中古住宅を購入してのリノベーションをご検討の方、お気軽にリノクラフトまでお問い合わせください。

Search
Cristofer Vetrovs
Writer/blogger
アーカイブ
新着記事
Instagram

関連記事